nitorito 米沢織を使用したストール
申請者情報
:
企業
:
株式会社nitorito
:
米沢市東2丁目7−163
:
鈴木 健太郎
:
鈴木 健太郎
:
斎藤 美綺
:
0238-23-8334
:
nitorito@aobun.co.jp
:
自社ECサイト https://nitorito.com
Face book https://www.facebook.com/nitorito.madeinYONEZAWA/?ref=bookmarks
instagram https://www.instagram.com/?hl=ja
Face book https://www.facebook.com/nitorito.madeinYONEZAWA/?ref=bookmarks
instagram https://www.instagram.com/?hl=ja
AWARD申請内容
:認定!
:産品
受賞を目指す産品やサービスの名称
nitorito 米沢織を使用したストール
申請する商品やサービス等の概要
米沢発信のブランド 『nitorito』 米沢の風景 文化 からインスピレーションをもらい それらを元にデフォルメした風情を ジャガード編みで表現したストールmountain&moon (17,600円)
wadachi(18,150円)
挑戦と創造のストーリー
上杉鷹山が奨励したことから生まれた米沢織は 昔からある地域産業です。平成初期までは工業出荷額も一定の規模があり米沢の旗艦産業として栄えたのですが 海外生産の安価生地の輸入品の増加 ファストファッションの台頭やUNIQLOによる日本人全体のカジュアル化などで扱う生地の出荷額が段々と細くなってきました。実際に米沢織で生産された布は国内外で縫製され百貨店を中心としたレディースブランドの店頭に置かれます。 店頭で販売される洋服にはアパレルのブランド名や縫製の生産国は書いてありますが 生地を生産した地域(米沢)と表記されず、いくら生産しても米沢織の知名度が上がる事はありません。 レベルの高い生産をしても
職人が手間を惜しまず技術を発揮しても 残念ながら米沢織の名前は消えてしまいます。問題としては長年アパレルのOEM生産を軸に生産体系を整えているので自ら市場を分析し工場の特徴を生かしたもの作りを他人任せにしているところです。
このままでは米沢織の歴史 文化が途絶えてしまうと考え
自らが発信者となり2019年9月にnitoritoという
made in Yonezawaを全面に掲げたブランドを立ち上げました。
米沢や山形で生活する中で見える様々な景色風景をデザイナー目線でデザインに落とし込み米沢織の特徴であるジャガード織でニットストールという身に付けられる製品にしました。
(ジャガード=模様を織る事が出来る機械の事を指します。)
ストールのデザインの中に凝縮された米沢の何気ない生活風景 自然風景を通して身に付けて下さった方々がmade in Yonezawaの布を生活の一部として着用して頂く事によって人々の間で会話が生まれ話題となります。その数分間でも生まれる会話こそが文化を繋いでくれると思います。身に付けた方が
誇りと自信を持って次世代の若い人に伝えていく事が
創造であり次の米沢織のSTORYを生み出すものと思い活動を行なっています。
商品やサービス等の品質の高める工夫
私たちの提案するストールは、すべて天然由来の素材で作られており、4辺には余計な縫製をせず、切りっぱなしの仕様になっています。この切りっぱなしの仕様を可能にするためには”ウールの特性”がポイントとなってきます。ウールは羊の毛と言うこともあり、とても優れた素材です。保温性はもちろん、
撥水性、防臭効果、そして空気中の水分を吸収し発散することで蒸れ防ぐ効果もあります。また、ウールは土に埋めると微生物に分解され、土に還るサステナブルな素材です。
一方で、デメリットもあります。それは縮みです。素材の性質上絡まりやすいため、水に濡れた状態で力が加わると繊維同士が固まっていきます。洗濯機でセーターを洗うと縮んでしまうのはこのことが原因といえます。nitoritoのストールはこのデメリットを生かし、縮絨加工(フェルト化)を行い、
繊維を固めることで切りっぱなしでも過度な力を加えない限りほつれてこない仕様となってます。この加工はとても難しく、一歩間違えると硬いフェルトになってしまいますが、職人の確かな技術により、ウール繊維を程よく絡め、柔らかな風合いを最大限に感じるストールが出来上がります。
nitoritoのライナップの一部に
購入された方自らが製品にハサミを入れて自分好みにカスタマイズ出来るストールがあります。自らカスタマイズする事でより愛着を持って長く製品を使って欲しいと思っています。
また、切り落とした布にもデザインを施しており 切り落とした後に何に使うかまでお客さんに想像してもらえるよう細かいところまでデザイン(編地の)に拘っています。
商品やサービス等の独自性・価値
nitoritoのデザインの着眼点は日常の風景や生活です。nitoritoのデザイナーは県外出身で米沢には馴染みがありませんが 就職活動で米沢産地に来た時に
見た景色、圧倒的に山々に囲われた自然に吸い込まれこの地で活動する事を決めました。
デザイナー自らがデザインする地に留まり仕事の中、また生活の中で思う事が
製品のデザインになります。
現代の行き過ぎたデザインサイクルの中でnitoritoはゆっくりとしたペースになりますが
nitoritoの見る自然に共感されアイデアに面白さを感じていただける方々と価値を共有する事で、長く愛されるデザイン、ブランドでの市場の独自性を持っています。
商品やサービス等に対する評価
2019年から販売を始めて日本各地のセレクトショップ及び百貨店で取り扱いがスタートしました。
全ての製品にはmade in Yonezawaの縫製タグを付け、また一部の製品には
ストール本体にmade in Yonezawaと編み込んでいるので本体から切り離せないものもあります。それを理由に購入されないもしくは取り扱わないという店舗やお客様がいるかもしれないと
多少危惧しておりましたが、全くそのような声が聞こえてこず それ以上に反響があり
ブランドの独自性を生んでいると評価を頂いております。
また、米沢山形から地方や都市部に移り住んでいる方が地元の物を愛用したいという
声も多く頂いております。
偶然 popup等の販売会でnitorito製品と出会いストールに表現しているのが地元の風景や生活だと説明すると逆に 郷土愛たっぷりのお話を聞かせて頂きながら購入される方も多くいらっしゃいます。我々が提案しているストールは風合いや巻き心地だけではなく 心が少し暖かくなるほっこりすると評価を頂いています。
情報発信の手段
nitoritoのHPでは何故このデザインに辿り着いたのかをデザイナーが写真を添えて説明しています。
何を思い何を感じて完成されたデザインなのかをお客様が購入後も
知って欲しいという思いで残しています。
Instagramでも定期的にLiveを行いフォロワーさんの方と交流を図っています。
新しいストールの説明や 巻き方講座 ギフト用に県花である紅花を栽培させて
もらっているのですがそこの採取の様子など製品PRとちょっと違うことかもしれませんが
この様な活動をしているのでnitoritoのデザインが生まれるのだと少しでもフォロワーさんと
共有していただければと思い情報発信しています。
山形県のプロスポーツ団体の
nitoritoXmontedioYAMAGATA モンテディオ山形(サッカー)
nitoritoXwyverns ワイヴァンズ(バスケットボール)などと
ダブルネームでのコラボレーションをしており スポーツを通してnitoritoを認知してもらえるよう情報発信とPR活動をしています。
様々な雑誌媒体やメディア等で取り上げられ米沢織の普及活動をしています。
評価を活かす仕組みや体制
nitoritoの物作りの中で出る布切れ(ハギレ)などを使ってリース作りなどワークショップ等を行なっていました。
最後まで資源を無駄にしないという理念の元の活動です。
この様な ”もったいない” という考え方にも評価があり その評価を活かすべく
残った布や糸でキャンドル作成やcardcase クッションなど upcycle出来る
仕組みをコラボレーション出来る作家さんと共に作り上げています。
この活動をもっと増やしていき資源の活用を考えながら制作活動を行っていきたいと考えています。
今後の計画
北欧フィンランドを拠点に活動しているマリメッコというブランドがあります。彼らが作るテキスタイル(布のデザイン)はフィンランド人の誇りであり
生活の一部となり完全に暮らしの中に溶け込んでいます。
季節の変わり目に壁に吊るしていたテキスタイルの布を取り変え気分を変えます。
またバックや洋服を身につける事で地元の物を使っているという購入者側の誇りを
感じる事ができます。これは簡単な事ではなく長年 購入者と寄り添って来たから生まれる
信頼関係の様な物です。
nitoritoも米沢の風景や生活をデザインしています。一枚の布からお互いに信頼し
生活に寄り添ったものや考え方デザインを提供できれば誇りを持って使って貰えるように
なると信じています。米沢織を一人一人の市民の方が大事な文化産業と認知してもらえるように
後世に残して行きたいと思えるような活動をして行きたいと思います。
そして米沢を超えてnitoritoを通じて日本の文化 米沢の風景を欧州の方に知っていただける様に
前を向いて活動して行きます。
米沢への貢献
米沢織の新しいイメージを 市民の方に持って欲しい。(従来の呉服着物の文化は大事なのでこの文化は守りつつが前提ですが)米沢織の技術は実は本当に高く世界のハイブランドがちゃんと認め使ってもらっているが 市民の方や県民の方に 全く浸透していません。
それは我々のアピール不足です。
世界的に見ても織の技術と経験値は世界の織の産地と比べても全く遜色がありません。(海外での展示会出展を経験しているので世界の産地も見る機会が数多くありました)
ただ足りないのは「何をしたら良いか?」という目的意識 特に長年OEMなどで下請け的な仕事を多くしてきましたので 自分たちが前に出て何かをするという明確な意思も
持ち合わせていなかったと思います。今回の米沢品質という旗印の下市場に自分たちが作りたいと思う物をきっちりブランドネームを付け 自分たちでマーケットを作っていける様
米沢から発信するファッションがカッコ良く身に付けたいと思ってもらえる様に情熱と信念を持って展開していきたい。
いつの日か今いる米沢の子供達がや県外の子供達が 米沢で就職を考える時に ファッションが出来る町として米沢が選択肢の中にあり そしてnitoritoを選択してもらえるよう 文化としてファッションが根づくようにしていきたいと思っています。
現在取り組んでいるSDGsの取り組み<参考>
商品やサービスの画像
nitoritoのハギレを使いアップサイクルしたcard case
元気が失われつつあった米沢織に独自のコンセプトを加え新しい付加価値をつけた素晴らしい商品だと思います!
私も一ユーザとしてストールを愛用しています!ぜひがんばって続けていただきたい取り組みです!
コメントありがとうございます。
米沢産地では年々メーカーが減り、職人さんも少なくなってきております。繊維というものは、1社だけが生き残っているだけでは何も出来ず、糸屋、染め屋、加工屋それぞれの工場があることで生地を作ることができます。
nitoritoもブランドとして走っていくためにも、そういった周りの工場さんたちも一緒に活動していくことが大切だと思っています。
引き続き応援よろしくお願いいたします!
nitorito
米沢織は着物のイメージがありますが、とっても素敵なデザインのストール、小物、米沢に新しい風の到来に頑張ってください。
コメントありがとうございます。
着物や袴など伝統的な米沢織はもちろん、絹織物が盛んだった米沢産地は西洋文化の流行と共に洋服の生地を作る工場が多く設立され、nitoritoがお世話になっているメーカーさんたちも時代と共に工夫をしながら生き抜いてきました。
昔から変わらない技術や素材を使っているのだけど、考え方や見せ方でこんなにも変わるんだと、日々学びながらブランドを作っております。
これからも応援よろしくお願いいたします!
nitorito
伝統の米沢織を多くの人に認知してもらえるきっかけになるのではと感じました。プロスポーツ団体とのコラボなどPR活動も盛んで素晴らしいと思います。
コメントありがとうございます。
米沢織も”伝統”というだけでは、どうしても産業として未来へ繋げるのが難しい部分があります。
私たちのような小さなブランドですが、米沢織の技術を工夫しながら活用する事で新しい見え方や、発信方法が出てきます。少しのきっかけで、米沢織が盛り上がるといいなと思いながら活動しております。
これからも応援よろしくお願いいたします!
nitorito
2019年に販売した直後もAWARDの最終選に残ったと思うが、その後独立して会社を起こし、販売実績を積み上げた。東京出身のデザイナーが心を動かされた山形の風景をデザインの基本に、堂々とMade in Yonezawaのタグを付け、米沢のモノづくりの伝統や技術を結集した素晴らしい商品となった。
コロナ禍でリアルな展示会等は難しい中、SNS等で、コンセプトに共感するコアなファンを大切にしたブランディングを行っている。
米沢織 =「伝統産業」「高価な商品」「機会がない(着る)(見る)」と言ったイメージを、良い意味で裏切った、見ただけでワクワクし、身に着けてみたいと思う商品です。米沢織が身近に感じるだけでなく、新たな展開が期待されますね。